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昨日ケーブルTVのBRAVOと言うチャンネルをたまたま回したら、INSIDE
THE ACTORS STUDIO
と言う番組やってまして、ハリソン・フォードがゲストだったんです。この番組は、ニューヨークかなにかの演劇学校の先生が司会を務め、観客は彼の生徒で、有名な俳優さんを招いてお話をたーっぷり1時間ほど聞くという、結構おもしろい番組です。とても個人的なお話とかも聞けるし、どうやって俳優になったとか、演劇の学生が聞きたい話が一杯の番組なんです。今までも、ジュリア・ロバーツ、ロビン・ウィリアムス、ウーピー・ゴールドバーグなんかのでているのを見たことありました。すごく本音でお話してくれてる姿が心打ついい番組なんですよ。
さて、このハリソン・フォードですが、最近、あれは何のスポンサーなのかなぁ、障害者の協会かなにかだと思うんですが、TVのCMをやってるんですよ。こちらでは障害のことをDISABILITYという言葉を使いますが、要するに、ABILITYという「できること」という言葉に否定語のDISが付いて「できないこと」という言葉になっています。そこで、いろいろな人の顔が出てきて、自分はこれができない、なんて一言ずつ言うんです。その始めに出てくるのが、ハリソン・フォードで、いきなり「僕は数学ができない」って言うんですよ。一瞬「えっ?」って。なんか、それだけでも、「すごい、この人」って思ってしまいました。あれだけ有名になっている人で、こんな欠点を人にさらけ出せちゃうなんて! そして、その中には例の首から下が麻痺してしまった、スーパーマンのクリストファー・リーヴも入ってくるんだけど、彼は、「できない(DISABLE)ことの話はやめて、できる(ABLE)ことの話をしよう!」って言うんですよ。マイナスな話にフォーカスせずに、プラスの話をしようって私には聞こえて、いいなぁと思ったんです。これこそが、ニューエイジの生き方だよねって思いました。
そして、番組の方ですが、ハリソン・フォードは今58歳? 少なくともその番組作った時はその年だったようで、笑いながら言ってたんだけど、自分の人生に何が起きたかこの頃は覚えてなくて、自分の伝記本を読んで思い出すんだ、なんて話してくれたんです。この事は、私には笑えない話ですよ。記憶力の低下、不安ありますもの。そういう記憶力が弱くなっていくって言う自分の短所をちゃんと人に言える人、この人は、すごく正直で、本音で生きてるんだなって思いました。そのCMのコメントにしてもそうですよね。そして、この大スターなのに、とても恥ずかしそうにステージに座っていて、下向いてしまうことが多い姿なんかを見ても、なんか、うそーって感じがしました。この番組は、もちろん、観客も演劇目指す人達ばかりだから、ますます緊張するのはあるようですが、でも、思いっきり、ナイーブに見えました。アメリカ人であっても、世代がちょっと上のせいか、日本人が持っている控え目さがものすごくあって、自分のやってきた輝かしい経歴を司会者が話し、観客が拍手するって言うシーンがあっても、それを自慢してますって顔を全くせず、逆に下向いてしまうんです。お母さんが、ロシア系ユダヤ人だったそうで、ユダヤ人ていうのはかなり日本人と感性が似ていると言うのもあり、そういうことのせいなのかしらと一人納得してたんですが。
彼は、プライベートな生活を極力外に出さない人だそうです。観客からの質問で、そんなにプライベートな人が、どうして、あんなにいろんな側面、欠点とか、普通なら隠したいような面を演じることができるのかって聞いたんです。「自分は役者という仕事をする時、すべての自分をさらけ出して、全部見せます。自分の持っているいろんな感情をみんな見せるんです。それが役者としての務めです。演じることが好きな理由は、そういう感情をいろいろ出して使うことができるという点なんです。」プライベートな生活と演じることは、違うことと理解していると言うことなんでしょうね。でも逆に、演じている時の自分は正に裸になっていて、逃げも隠れもしないってことを本気でできる人だと思うんです。日常の家庭での詳細とかは出さないけど、自分の核の部分は見せるって言う。こういうことの方が、普通はできないことだと私は思います。でも、いい役者さんって言うのは、こういう人のことなんでしょうね。
そして、どうやったら、そんなに自分のエゴを大きくせず、押えていられるのかの質問に対して言ったことで、「役者というのは、世間にサービスする仕事です。映画は、そのお話を聞かせることの手伝いを役者という形でしている仕事です。」なんかすごいなと思いました。彼が言うと、信じられる言葉に聞こえたってとこがすごいと思ったんです。
彼は、若い時一端は役者をあきらめて、大工になったそうです。大学へも行ったそうなんですが、例のCMが証拠に、あまり学校でできる方じゃなかったんだそうです。何気にかかわった演劇で、妙に自分がよくできるっていうことに気付いて、この道に入ったそうです。今まで、何をしてもこんなにスムーズに行ったことなかったって言ってました。人はいわゆる「努力」をせずに、自然とうまくやれることを持たされているということ、やっぱり、私は信じます。そして、自分を疑う時もあったんだろうけど、やっぱり、どこかで演じるということをやりたいと願い続けた彼がいたからでしょうね。ジョージ・ルーカスと知り合い、その次に来たのが誰しも知ってる「STAR
WARS」の役だったわけですよね。言うまでもなく、大々ブレークしたわけです。
自分の「できないこと」にフォーカスしていたら、こんな大スターになるってことはきっとなかったでしょうね、彼は。だから、できることにフォーカスして、それを追求した時に、必ず道が開けるってことのいい見本ですね、ハリソン・フォードは。重箱の隅を突つきまわして欠点みつけるのにエネルギー使うのは、もうやめていい時代だと私も本当に思います。
なんか、ハリソン・フォードのことほとんど知らなかったんだけど、感動しました。彼のナイーブさを見せることをこわがらない姿、すばらしいと思いました。そして、感情を使って見せることができるのが映画のすばらしいとこって言った彼、いいなぁ、こういう男性がアメリカにはいるんだっていうのが、うれしいですね。
58歳にはとても見えない、セクシーな男性でした!
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